兵庫県宍粟市千種町の豊かな自然に抱かれてのびのび育ったニワトリと有精卵

 
2007.1.17 No.164
鳥インフルエンザ

本年の「ひよこ」第一号です。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 今が一番寒い頃のはずですが、昨日から雨が降っています。雪じゃないのでホントに助かるのですが、少々気持ち悪いものです。
 今からのひと月、動物も植物もただひたすら寒さにじっと耐える時です。冷たい風の中、雪の中、ただただじっとしています。でも、一見、つらいようですが、案外、春以降にむけての休息なのかもしれません。
 人も、この時期、本来ならば、じっと動かず休息すべきなのかもしれませんね。こちらのお年寄りの方がよく言われますが、昔は、冬になって雪が積もれば、囲炉裏のそばで、ずっとすわってワラをなって、食べるのは漬物ばかり。でも、のんびりして良かったと。お金もないかわりにテレビもなく、欲望を刺激されることもないので幸せなことです。
 現代人は、さまざまな刺激、快楽を知ってしまったので、それを得るために年がら年中、休みなく働くことになってしまいました。これは、今までの人類が何百万年も経験したことのないリズムですね。これも、現代人のストレスの一因かもしれません。
 そう言いながら、うちでも、やっぱり忙しくバタバタやっています。せめて冬くらい、もう少し休みたい・・・。
 そう言いつつ、にわかに日の出が早くなってきました。春が近づいています。
 
 鳥インフルエンザ・・・
 今年は、また鳥インフルエンザで幕開けですね。やっぱりまた日本でも出てしまいました。とにかく、伝染経路が分からないので対策のしようがありません。
 鳥インフルエンザがはやるたびに、うちのような自然養鶏に対しての風当たりが強くなります。先日の新聞の見出しにも「進まないウィンドレス化」と書かれてありました。大型企業養鶏の者たちは、これを機会に自然養鶏を押さえ込もうとしてきます。
 しかし、海外でも日本でも、鳥インフルエンザはウィンドレス鶏舎でも同様に発生しています。野鳥との接触をどんなに断っても、目に見えない菌は、どうやってでも入る時は入ってくるのでしょう。
 うちにも、家畜保健所の方が頻繁に来られます。今の時期、あまり大きく書かない方がいいですが、うちでは、鶏の飲み水に山の水をそのまま使っています。それが気に入らないのです。「消毒をしろ」と。でも、私は、「しません」と答えます。塩素を入れることで確かに有害な菌を殺すことができるかもしれません。しかし、その水を飲むことによって、逆に、鶏の体内の有益な菌まで殺してしまいます。うちでは、エサを発酵させ、有益な菌を大量に増やして鶏に与えます。だから、鶏たちはいつもツヤツヤ、元気で、糞も臭くなく鶏舎も臭いません。うちではサルモネラ菌も検出されたことがありませんが、それも発酵飼料のお陰とも言われます。
 このように、体内で善玉菌が有効に働いて今のうちの鶏たち、そして鶏舎全体の健康が保たれている中で、飲み水に塩素を入れることは、自殺行為のように私には思えます。それに、たとえ塩素を入れたとしても、100%鳥インフルエンザのウィルスが死滅するという保証はありません。
 標高1200mの山の中腹からたえず流れ続ける小さな小さな小川からうちの鶏舎の水は引いてきているのですが、これほど自然できれいで安全な水は他にはないと私は思っています。
 それに、卵は70%は水分です。卵のおいしさに水は大きく影響してきます。そんな大事な水の中に塩素という強力な毒を入れる気にはどうしてもなれません。
 お陰様で、その辺りを説明すると、保健所の方も「そこまで信念を持ってされているのならば」と引き下がってくれますので助かっていますが、この先、どうなるやら。
 野鳥との接触という点でいえば、うちなどは、いつも外にある草、今は野菜くずを集めてやっているのですから、その方がよほど、野鳥の糞がつく可能性があります。そしたら自然の草も与えるなということになってしまいます。
 厚生労働省や保健所の方の言い分も分かりますが、菌をシャットアウトすることよりも、菌に負けない鶏を作ること、強毒菌を発生させない飼い方にすることを指導することが、何より大事なのではと思います。