兵庫県宍粟市千種町の豊かな自然に抱かれてのびのび育ったニワトリと有精卵

 
2008.1.5 No.184
年初に ─汗を流して働く者が一番貴く思われる世の中に─

 今朝の新聞に「原油価格が1バレル100ドルを超した」とありました。10年前の10倍、3年前の2倍だそうです。おまけに下がりそうな見通しがない。一体この先、どうなっていくのでしょうか。

 悲しいかな、今の日本の中にあるものは、ほぼすべて石油が絡んでいるものばかり。工業製品は言うにおよばず、米や野菜までもが石油漬けです。化学肥料は石油から作られます。つまり石油を田んぼや畑にまいて、石油でトラクターを動かして、できたものを石油で運んで・・・。果ては、食糧の7割は石油を使って外国から輸入です。

 そして、この石油高騰は、石油の需給バランスから来るのではなく、世界中で余っているお金が行き場を求めて、石油市場に流れ込んでいるからといいます。つまり、それで、何もせずしてまたボロもうけするものが必ずいるということです。結局は、われわれが支払う高い石油コストは回り回ってその者たちの懐に流れ込むわけですね。
 これが、金科玉条のごとく言われ、小泉氏が何よりも大事にした「市場原理」の実態ではないでしょうか。
 「金融工学」という言葉を初めて聞いた時、「なんとそんな言葉も作れるのか」と感心しましたが、「金融工学を駆使して」「お金」から「お金」を産み出そうとする。そんな世界の一つかもしれません。
 マハトマ・ガンジーの言う『五つの大罪』の一つに「労働なき富」と言うのがありますが、まさにこのことではないかと思います。働かずして余っている金で新たな金を生み出そうとする。ガンジーの頃は、単なる「金貸し」くらいだったかもしれません。しかし、今は、もっともっと複雑に巧妙に金が金を呼ぶ方法が作られているようです。私にはサッパリ分かりませんが。
 
 それと、もう一つ。お正月のテレビ「どうなる2008年!!」なんかいうたぐいの番組で、中国の驚異、拉致問題、温暖化、いや、温暖化で騒ぐのはウソだ、とか、まあ、よくもあれだけ軽く言いたい放題言えるものだと思ったのですが、やはり、その中で、農業問題、そして、食糧自給について訴える専門家は一人も見かけませんでした。呼ばれないのですね。少ししか見ていないので分かりませんが、やっぱり今年も食糧自給問題はタブー。

 働かずして金を得ようとするものが、世の中を引っかき回し、そして、実際に汗水ながして、寒さに震えながら、あるいは、手を油で真っ黒にしながら物を作っている人達の富を吸い取っていく。 ちょっと単純に言い過ぎかもしれませんが、この構図はまだまだ続きそうです。気がつけば、どんなに金を積んでも食糧はなく物はなく…。
 日本人は本来手先が起用で高度に物を作る技を持った国民だったはずなのに、それが日本から消えようとしている。他人に作らせて自分はパソコンの前で儲けることばかりを考える。

 やっぱり、汗を流して働く者が一番貴く思われる世の中になってもらいたい。今年もそんな思いを強く持つ幕開けです。
 そんな中で、頑張っていくつもりです。体の続く限り、手が動く限り、土に這いつくばって、何とかそれを生業にして生きていきたいと思うのです。人の作った富を吸い取るのではなく、自らが体を動かして自らの糧は得ていきたい。そして、本物をしっかりと作っていきたい。
 そんな本物の卵や鶏肉、また、米や野菜を通して、本来の自然、本来の人間の生き方を皆様とともに考え続けていきたいと思います。
 卵や鶏肉は、私のその訴えであり、私の表現なのだと思います。
 本年も地道な日々の作業が続きます。それでまた手一杯になりそうです。でも、それなしでは何も語れません。
 どうぞ、今年も何卒よろしくお願い申し上げます。