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    兵庫県宍粟市千種町の豊かな自然に抱かれてのびのび育ったニワトリと有精卵

 
2009.1.25 No.205
アメリカ大統領交代に思う

 そして、20日は、アメリカにオバマ大統領が誕生。早く寝ないと次の日がしんどいと思いつつ、ついつい3時までテレビを見てしまいました。
 この日は少しばかり、アメリカ人を羨ましく思ってしまいました。指導者の語る言葉に胸を熱くし涙を流せる、そんな指導者を持つことができたことに。
 アメリカ人にとって、「政治」とはまだ夢と希望を持てるもののようです。
 『(オバマ氏就任演説の最後) …希望と美徳をもって、凍てついた流れに再び立ち向かい、どんな嵐が来ようと耐えよう。私たちの子どもたちのまた子どもたちに、私たちは試練のときに、この旅が終わってしまうことを許さなかった、と語られるようにしよう。私たちは後戻りもたじろぎもしなかったと語られるようにしよう。そして、地平線と神の恵みをしっかり見据えて、自由という偉大な贈り物を受け継ぎ、未来の世代にそれを確実に引き継いだ、と語られるようにしよう。』
 
 こんな言葉を熱く国民に語りかける気高い志を持った政治家をトップに選び通せるアメリカという国はやはり民主主義の国だなあとつくづく思ってしまいます。
 そして次の日、我が麻生総理のコメント。「今の情勢に対しての見方も同じ。対処の方法も同じ。だから一緒にやっていけるでしょう。」…こちらは悲しくて涙が出てきそう。
 
 日本人は「政治家が替われば国が変わる。選挙で国が変わる。」なんてまだまだ思っていないですものね。政治の世界はきたない世界。私とは無関係。…
 でも、労働者派遣法しかり、消費税しかり、農・田舎の衰退しかり、…結局全ては政治が私たちの暮らしを作っているわけです。
 高い志を持った熱い政治家が出てくるように、日本の若者も奮い立って欲しい。暗いニュースしか出てこないのには分けがある。理由がある。人が作り出した暗い社会なんです。だから、人が作り直せば必ず治るんです。
 日本の政治家からオバマ氏のような熱い言葉が出てこないのは、そこに哲学がないから。日本の哲学は『お金こそ全て』。だから口を開ければ「景気対策」。あるいは、「人生いろいろ」なんて言いながら、『自己責任』が哲学だった人もいますが。  
 もう二世三世議員のような一般人とは別世界で育った人ではなく、庶民の中で育った人に政治をやってもらいたい。
 「私たちのために彼らは汗を流して懸命に働き、むち打ちに耐え、硬い土を耕した。…手がひび割れるまで働いた。…」これはオバマ氏だから言える言葉であり、オバマ氏が言うから人の心にしみいる。これをブッシュ氏や麻生氏が言っても全く魂が入らないでしょう。
 「共に生きよう。富を分かち合い、大地を守り、命を守ろう…。」そんな言葉を熱く語ってくれる政治家が、出てくることを願いたいです。一度でいいから死ぬまでに日本の政治家の言葉で涙を流してみたい。若者よ立ち上がれ!! 
 オバマ氏を100%素晴らしいと言うつもりもありませんし、また、現実はそんなに甘くもないでしょうが、そんなことを、ふつと思ってしまったのでした。
 とにかく、少なくとも4年間、オバマ氏の命の絶たれることのないようにだけは心から祈りたいです。